カメムシさん

 あんまり忙しいのでヒマねたです。
先日来、寝室に入って布団の上にどさっと体を横たえると、なにか草原を思わせるような芳香がただよう。目をつむるとなんともいえなく自然と一体感を感じる。
 もともと森の中のマンションなんで、これが当所の秋の匂いなのかなっと思っていたら・・・・
 網戸のこちら側にぞろっと菱形の虫が、休憩している。なるほど、これがN川先生がT峰(当地と同様に京都でもっとも家賃の安いとこ)で日夜戦っているというカメムシさんか。

 「カメムシはひどく臭い」という汚名を着せられてますけど、これがその匂いなら、こりゃ大自然の匂いじゃないですか。ただ、静かにしてくれてれば全然気にならないんですが、かなり派手な音をたてて飛ぶのがいかんですなあ。それと、どうして網戸のこっち側にいるのか。
 電気の笠にとまったところで、本当に丁重に手のひらでとらまえて、窓の外の森に向けて投げた、つもりだったんですが、まだ手のひらにいる。なげる時の加速度感に感激したか怒ったか、その瞬間、また猛烈な草原のにおい。
 と、ふと、この匂い、どっかで嗅いだな。お、これは、パクチー(コリアンダ)の匂いじゃないか。★野先生と何回か行った北大路の中華料理屋の水餃子に入ってるやつだ。
 パクチーを、初めて食べた時に、脳裏にぱっとかすめたのは、幼稚園の時に植物園に行って転んだ時に、目の前イッパイにアップでとびこんだ色鮮やかな草々。ノスタルジックな匂いです。
 パクチー、わたくしは割と好きです。思い出の匂い。あれだけは食べられないとか言う人もいます。小さい時、公園でいじめられたりした人かな。
 パクチー入りの薬剤中華店、残念ながら最近はしまってます。京都の人は味覚が割と保守的だからなあ(いわれのない偏見です。すいません)。

ここで問題です。
 匂い刺激は、非常に昔の思い出をタイムワープしたように喚起させるものです。このことをレスポンデント条件づけの原理で説明してみましょう。