実践障害児教育

marumo552006-06-13

 そろそろ実践障害児教育7月号が発売されます。学生諸君は生協に行って買ってください。特に教員志望の人あるいは現役の教員の方はよろしく。返品の山というのも、やや悲しいので。
 今回は、立命館大学学生ジョブコーチシステム(RSJCS)の、スタートとあらましについて書きましたが、(8月号はお休みで一月おいて)次号9月号では、実例や、学生でしかできないジョブコーチの機能について少し考えたいと思います。

 現在の学生ジョブコーチは、本ちゃんの就労ではなく、実習の援助というかたちでやっているわけですが、総合養護も3年目となり本格就労の場面にも立ち会う機会もあるかも知れません。なにせ、卒業後の就職となれば、まだ「プロ」のジョブコーチがつくわけでもなし、また学校の先生がアウトリーチするのも限界があるだろうからです。

 そこで、これまで支援をしてきた学生諸君が、必要に応じて、実際の就労場面において連続的に支援を続けることは一定に意味のあること、あるいはそうした学生でしかできない内容もあるのではないかとも思われます。
 某M学院でも、学生がジョブコーチのインターンシップ的な関わりを持つ事業を立ち上げているようです。あちらは本格就労に最初からプロと一緒にやるものらしいです。

 しかしながら、ここでちょっといろいろ考えるわけです。本格就労の場面で、学生ジョブコーチシステムを展開することの意味です。それが学生諸君にとって、本当に意味があるかということも考える必要があります。
 学生ジョブコーチという作業は、学校教育場面での「教授作業」や、従来の福祉実践における援助作業の肩代わりではありません。そもそもそれは無理だし。

 学生ジョブコーチは、(プロではないアマチュアゆえに)時間をかけ丹念に事例を扱うことができるともいえます。プロ的に言えば、もうそれはコスト度外視で行っているわけです。といって、いわゆるボランティアでもありません。対象となる生徒さんが得られるものと同等に、学生諸君も得るものがあってこそ、このシステムは維持されます。
 そうした状況の中で、これまで対象となる生徒さんと学生が得られたもの、得られる可能性のあるものは何かを、改めて考える必要があります。もしかして、それは(ほんちゃんの就労援助ではなく)実習だから双方にゲインがあるかも知れないと、ちょっと考えるわけです。
 

写真はセミプロフィニッシャーU氏からの頂き物写真