携帯メールでの居場所報告

marumo552006-11-10

 本日は、駅の名前を相手に送って居場所報告とする、という濃添らの研究の紹介をしましたが、
みなさんに尋ねた「駅名」ではないランドマークとしては何を送ったらよいかの回答の簡単集計を紹介します。

 質問:「文字メール」で居所を伝えるという状況では、果たして「何を」記述して送ってもらうのがよいか? 
1)典型的な町の「ランドマーク」:コンビニ、郵便局、銀行、道路標識、学校、交通標識、スタバ、地図、電話番号、神社、仏閣、電信柱の住所、料理屋、交差点―コンビニ−ゆうびんポスト、一番高い建物、交番、といったアイディアがありました。典型的ランドマークなら絵文字も可能(?)
2)方法のアイディア
・「住所を教えてください」というカードをみせて周囲の人に書いてもらう。
・どこに言っても共通のフォームを決めておくことが肝心、「もっと寄って」など相手との試行錯誤をくりかえせるように練習。
3)その他
送るメールは大きな文字で、あったことがある場所ならそこで。


 いまや日本の津々浦々にあるコンビニにランドマークで送るという意見が多数ありました。
ちょっと水平思考(古いな)なものとして、「周囲の人に書いてもらうと」いうのは、なかなかいいアイディアですね。
 そして、繰り返しのあるやりとりで限定していく、というのも非常に現実的な話です。
実際、われわれが居場所報告する場合には、多かれ少なかれ「やりとり」の中で、聴き手の理解をすすめていきますよね。そしてこのことは、ランドマークはまず基本として、なにより、大切なのは、ここでの「居場所」の名前とは、相手に理解をさせるための機能を持つものであるということです。
 回答の中にもありましたが、QOLの拡大につながるか、という原則問題としては、「居場所」報告をすることで、当事者に、何らかの強化があるという設定を考えないといけませんよね。
 来週は、写メールを用いた居場所報告の訓練の例を通じて、「聴き手」が納得するまでどうやってやりとりを維持するのか。また、居場所報告は、その後の「合流」という強化で完結するという強化随伴性の中で、当事者はどのような行動を起こすかについて紹介します。

それから