入試採点おわり

marumo552007-02-11

 免除職あるいは不適性、または採点させると問題を起こす教員を除いて動員される入試採点が、昨日終わりました。前記の免除職以外のいずれかの理由で3年ほど免除されていた私も、今年は晴れて参加を許され嬉々として参加しました。ともかくこの入試採点の時間は、「他のことはやってはいけない」時間なので原稿や期末試験の採点も忘れて精神的にとっても楽です。台風やインフルエンザで学級閉鎖になって、はしゃいだ小学校時代、あるいは「孫の正月」とも言われるお葬式のときみたいな状況です。

 心理学の先生のうち、普通の人は記号問題の採点です。普通ではない人とは、少し偏差値が高いと判断された人のことですが(たぶん風貌や「インスティテュート」とか領域の名前が持つムードで判断されていると思います)その人たちは、記号ではなく漢字の読みや短文などのむずかしい採点にまわされます。そしてさらに優秀な先生がたは、歴史などの高級な問題の採点にあたります。天才じゃないかといわれる先生になると、長文などの採点をされるようですが、このへんのことは雲の上の人たちの世界なので詳しい状況はわかりません。

 数年ぶりで、記号問題をやりました。いわゆる雑魚組ですけど、ぼくは記号問題が大好きです。16bitほどのメモリーがあればできるこの作業はボクにはぴったりの仕事です。そしたら、人文研の所長のN先生が「え、もちづきさんも採点!? それはひどいですねえ。」とおっしゃっていました。多忙なボクをおもんぱかってくださったのではなく、とうとうこの人まで使わなければならなくなったのかという、いわゆるネコの手文脈でおっしゃったことをあとで気づきました。

 ボクは、むかし「クレペリンテストの帝王」といわれたときもあり、小学校のとき九九のドリルのスピードでは誰にも負けませんでした。今なら百マス計算ですね。でも、「記憶」や「理解」「問題解決」などの力には、そのころから少し問題があって、互いに被験者になっておこなう学生時代の初等実験のとき、そういう分野の実験ではデータの分散が大きくなりすぎるので、そのときだけ実験班から村八分にされて外でタバコをすっていました(こういうデータの取り方は本当は研究倫理に反します)。

 ですから16ビット系の記号問題の採点は、前頭葉がピンクになるほど好きですけど、他の人には理解してもらえません。みんな頭を使わない仕事は自分たちの仕事ではないと言いたいらしいです。でも、みんな普段からあまり使わない頭なので、入試の採点のときくらい使っているふりをしたいのだと思います。

 4日間の日程のうち、最初の二日間は「出張」で出られず、後半二日だけの参加となりましたが、最初の日は、朝から夕方までぴっちりと採点があったそうで、参加できずに本当に残念です。
 心理の雑魚組だったMくん、Hくん、お酒の好きなKN専攻のHくんの三人は、初日で採点で隣どおしで座って、私語が多すぎて、たまりかねた監督が午後に「席替え」をしたそうです。この人たちは来年の採点の権利を失うでしょう。3日目には、せっかく「席替え」をしたのに、やはり私語のやまなかったMくんとHくんは、監督の先生にひどく叱られていました。ああ、罰は効果がないことを国文の監督は知らないようです。次の日は、席替えどころか、MくんとHくんは、違う班に別けられたのに、偶然背中あわせの位置になってしまい、また背中ごしの私語がやみませんでした。そこで監督は、学級委員で先ごろカナダから帰国したまじめなTSUCHI君を横につけてピアチュータとして監視につけたのですが、MくんやHくんは、ちっとも言うことをききませんでした。

 ちなみにKN専攻のHくんは、最終日の朝、ぼくにケータイ電話をしてきて「二日酔いなので今日はいけないから、体調が悪くていけないと監督に伝えてくれ」といいました。ぼくは、Hくんとはほんとうは仲良しですけど、仲間だと思われると今後はボクがいじめられるかも知れないので、正直に監督に「Hくんは、二日酔いで来られないそうです。でもHくんのぶんまでボクが頑張ります」といってアピールしました。ぼくって良い生徒だと思ってくれたかな。監督は「どうしてもう1日、飲むのを我慢できなかったんだ」といって怒っていました。
 ちなみにKN専攻のHくんは、昨年は社会の採点だったので、今年はそもそも降格だったのです。来年はよくても、おやつのケーキを配る係りくらいの仕事しかもらえないと思います。


 5月から教職GPの「個別の包括支援プラン」に関する連合授業を京都駅前でやりますが、それにつけても現場の先生方のご苦労が身にしみます。



写真は、「これもまた仁和寺の」お花。