神戸市特別支援巡回相談

marumo552008-10-15

 恒例の神戸市の特別支援教育の巡回相談にU小学校へ行ってきました。予定されていた事例報告がなくなり、レクチャーだけになってしまいましたが、その内容は、いつものこれ。http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/081015kobe.ppt
 
 前回、神戸市全体のコーディネータ研修(http://d.hatena.ne.jp/marumo55/20080820)以来、受講する先生方のキャリアアップ確認のため(それは、こちらのレクチャーの効果測定と同義ですが)、「特別支援教育のもとでの個別支援計画において先生が行わなくてはならない仕事とは何か」という問いを、プレテストとポスト形式で、コミュニケーションペーパーに書いてハンドルネームで提出してもらっています。

 今回、22名の受講してくれた先生のうち「『できる』の情報伝達」ということをポストテストで明確に書いてくれた先生は7人で、ちょっと低くなっちゃいました。準備不足の当方の責任です。前回のPPと今回のPPを比較すると原因の同定ができますかねえ?

 もちろん、プレテスト時で、「できることを見つける」とか「情報共有」といった内容を書いておられる先生も多く、その意味でレクチャーとは無関係に、すでに特別支援について理解の深い方が多かったという特徴もあります。
 ポストテストでの表現についても、「情報共有」「記録をとる」といった、情報伝達に近い要件を書いてくれた方もたくさんいました。ただ情報共有というだけでは、ケース会議を開いて文字に残さなくてもできる、ということになりがちですし、「記録をとる」というだけでは、誰にも伝えられることなくメモだけがしまいこまれる可能性もあります。
 いかに、「できる」の発見を、その生徒の履歴書として、次に実践を行う人、さらにその次に実践を行う人にとっても、その経過を知ることで、より有効なツールとなるように伝達が可能な形式をとっている必要があるということです。それが個別支援計画の中身だと思うわかです。個別支援計画の内容は、PDCAでいうところのPDのみ、CAについては個人的記憶と「ことばによる伝達」では、結局、後になってみれば、その経過を辿ることはできない通信簿と同等のものになってしまうんじゃないかと思うわけです。