バリフリ心の資料(来年1月の授業分)

marumo552008-12-21

 「バリアフリーのための心理学」の最終章のための資料をアップします。これは1996〜1999年にかけて、久里浜の特殊教育総合研究所(現、特別教育研究所?)の研究班に混ぜてもらって、当事者親御さん、養護学校、盲学校の先生、哲学者の人たちと一緒に、いわゆるFCについて検討した際の報告書の一部です。私のHPにも文章だけ転載してありますが(業績一覧で2001年のところにあります)、図がないとわかりにくいので、報告書をそのままPDF化してリンクしました。
  http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/FC.pdf

 バリフリ心(さらに応用行動分析)を学んだ学生であれば、理解可能だと思います。なお、主題となっているFCの問題については、ネットなどで調べてください。簡単にいえば、これまで言語表出の手段を持たなかった障害のある子ども(大人の場合もあり)の、手を添えて、書字をさせたり、タイプを打たすと、かなりの文章が書ける、という一種、「ミラクルな現象」です。

 応用行動分析からは、ブラインドテストといった方法で、徹底的に否定されています。またNHKで「軌跡の詩人」としてスペシャルで放映されたあと、様々な学会や団体から、批判が集中したものです。
 http://kisekinoshijin.web.infoseek.co.jp/

 ここで挙げた資料は、そうした騒ぎのだいぶ前に、書いたものです。FCの真贋の問題ではなく、この現象(とりあげかたも含めた)について「対人援助学」的(当時は「行動福祉」と言っていました)にいったら、どういうことなのかについて述べたものです。

 バリフリ心でも、よく問題になりますが、当事者の意思や選択をどのように尊重するか、という事案について、FCでは、authorship(ま、著作権ね)の問題として話題になりました。

 前記の資料は1メガ以上のもので重い。ヒマな人はお正月のこたつで読んでください。30秒で爆睡できるでしょう。