研究入門・ゼミ・行動分析学特論

marumo552009-04-21

 15日に文科省で某ファンドのプレゼンその他で、「テンパリ and 燃え尽き」で更新できませんでした。

 先週17日の研究入門と、本日の行動分析学特論で、Epstein、R.の「デンショバトの洞察学習」をyoutube(A Pigeon Solves the Classic Box-and-Banana Problemというタイトルなんですね)で見ました。ほんとに便利になりましたね。   
http://www.youtube.com/watch?v=mDntbGRPeEU&feature=related

 Classic Box-and-Banana Problem のClassic という意味は、1920年代にウォルフガング・ケーラーがチンパンジーで、この実験をして「insight learning」という、試行錯誤学習とは対比的な学習スタイルを提唱したことで良く知られているからなんです。

 Epsteinは、それをデンショバトで「再現」しちゃったわけですが、再現してみせた意味については、「行動分析学特論」の授業レジュメを参照ください。http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/09BA1.PPT
 研究入門の諸君も、このビデオが結構インパクトがあったようで、色々とコミュニケーションペーパーに書いてくれました。さらに興味がある人は、上記の大学院レジュメも見てください。
 あ、それと、Watsonという学者ですが、「ワトソン・クリックの二重螺旋のWatson」とは、別の人ですから(コミュペで質問がありました)。この質問はちょっとおかしかった。高校の教科書では、二重螺旋のことのみが紹介されているんでしょうね。ずいぶん前に、パブロフさえ高校の教科書から消えたわけですし。

 ゼミでは3回生が、アンモニアを使った自傷行為への対処についての、60年代の、これまた結構クラシックな研究を紹介してくれましたが、行動分析学の意味を考える上で、興味ぶかいものでしたね。2005年に「行動障害心理学」というタイトルの授業を行ったときの資料を、HPにアップしておきました(全8回)。自傷に対して、電気ショックとアンモニアが使用された時代から、現在のポジティブ・ビヘイビア・サポート(PBS)までの変遷について、大雑把にレビューしたものです。第4回あたりに、ロバースとシモンズの電気ショック使用の論文がレビューされてます。