応用行動分析(その8)

marumo552009-06-28

 学部授業「応用行動分析」の第八回の授業レジュメをアップします。
PDFは、http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/09ABA08.pdf
PPは、http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/09ABA08.ppt
 です。

 今回から(やっと)実践的場面で、障害のある個人への行動獲得の援助の具体的事例を紹介します。今回、「要求言語行動の獲得」をとりあげます。社会的成員(聞き手)を介して自らの行動が正の強化を受けるための行動です。これは後に紹介する「自己決定」とは何か、QOLとは何か、といった心理学にとどまらない広がりを持った大切なテーマにもつながっていく話です。

 「ことば」を教える、ということは、言語行動の(社会的)機能を満たすことである、という事を理解し、将来の実践につなげてもらいたいと思います。ここでの現場における実践の方針(目標設定)や成果の記述(誰に向けた報告なのか)は、最近問題になっている「10歳のかべ」などで語られる課題設定とは少々異なる(全然異なる?)ことに注意してください。

 どこか違うのか? そのことを表現できることが、ということが「なぜ君は応用行動分析を選ぶのか?」という文脈的実存主義(そんな言葉があるか?)に基づくこの授業の本当のねらいです。(ほんとか)