バリフリの試験

marumo552011-01-16

 すでにこのブログや授業中にもお話しておりますが、今年度のバリフリ心理学の資料は、私のHPのほかに、WEB-CTにアップしてあります。
 特に、解説も行った「予想問題集」については、WEB−CTにのみ掲載してあります。メイルで、第五問以降はどこで見ればいいのですか、といった質問がありましたが、そういうわけでWEB-CTにアクセスして開いてみてください。
 WEB-CTについてバリアがある人(どうも私のPCからもずばっと出ないことあり)のために、この際、もうこのブログで予想問題を掲載しちゃいます。以下がそれですから宜しく

バリアフリーのための心理学2010 第一弾(望月 昭)予想問題集

それぞれ800字程度で解答してください。

1. 道路などのスロープは、一般には高齢者や下肢等に障害(インペアメント)がある個人の移動のバリアを軽減するための「援助設定」と考えられます。では自宅と道路をつなぐステップにスロープを設置した場合、それがその個人のQOL拡大に寄与したというためには、どのような指標が必要でしょうか。
 学習ノート: ノーマリゼーションの具体化、QOLの行動的指標とは?


2. それまで、もっぱら他者による介助(車椅子)で移動していた生徒に、電動車椅子に乗って自分で移動できるようにその操作(運転)を教えようとしたら、その試みは危険であると批判されたとします。「他立的自律」という用語を用いながらこの試みを援護してください。
 学習ノート:人はみな「援助つき」の行動で生活している。
       単独で行うという意味の自立と、自ら選択して行うという意味での自律 


3. 携帯電話を学習する際に、聴覚障害と知的障害をあわせ持つ成人が「着信に気づく」ようにするにはどのような方法が有効か。行動の「機能」という側面に注目して回答してください。
 学習ノート: 「気づく」のも行動のうち。行動の消長の決めては何か? 


4. 聴覚障害と知的障害をあわせ持つ成人を対象に、「おつかい」場面(他者から物品を依頼されて買ってくる)で、「追加」や「取り消し」のメールを送った際に、最初はおつかいに行く移動中でも着信すれば開封操作をしてくれていたが、次第に移動の途中では開封しなくなった。この結果について、メールというコミュニケーションモードの持つ特性と行動の機能という観点に注目して説明してください。
 学習ノート: 問い3と同じ。


5. 文字入力(および音声情報の使用)が困難な個人を対象に、携帯電話の「静止画送信機能」を用いて自分の居場所を相手に報告し、外出先でその相手と出会えるようにするための「教授方法」についてその手続きのあらましを書いてください。
 学習ノート: 何を撮影して送るか。どんな写真を送ることが結果(目的)にかなうのか。


6. 携帯電話のテレビ電話機能を用いることで可能なコミュニケーションの機能を、静止画メールと対比的に述べてください。
 学習ノート: 揮発性、不揮発性、


7. 知的障害と聴覚障害をあわせ持つ成人を対象に、見た目には同じだが味は異なる水溶液に対して「あまい」「すっぱい」などの味名表現を学習してもらう際に、複数の刺激クラス(味覚物品、典型的な味覚物品、サイン、文字など)を用いることでその学習が促進されるプロセスについて述べてください。
 学習ノート: 学習の迂回、概念のネットワーク


8. コミュニケーションの援助設定としては、様々な機器開発による援助があるが、やはり人間による援助に勝るものはないとも言われる。しかしそこには問題もある。FC(Facilitate Communication)を巡る論争を取り上げて、「他立的自律」の成立のために重要な要件は何かについて述べてください。
 学習ノート: 自律を保障するコミュニケーションの回路