毎年ながら・・この修羅場を

 試験採点、卒論口頭諮問、修論締め切り、とか、あれこれと重なり、今年は、さらに厚労省の調査まであるという、結果的に多くの方に不義理を重ねている理由を挙げやすい季節の真っ最中です。

 バリフリの採点が、2日がかりで今やっと完成。ざっとみると、2番と8番という組み合わせを選択した人が多かったですね。2番は「最重度の障害のある生徒への電動車椅子の指導は是か非か」、3番は「ファシリテイティッド・コミュニケーション(FC)問題をどう捉えるか」ですね。この2つは、「他立的自律」つながりで、それを軸に回答しやすかったんですかね。

 携帯電話系の問題も、けっこう多くの人が選択してましたけど、授業とは関係なく「常識」で答えている人もいましたね。

 「800字も書けない」という事前クレームもありましたけど、みんな良く書いてますね。800字あると、どういう文脈でこの問題に答えるのか、という序論つきで書くことになり、それはそれで皆さんのキャリアアップになったんじゃないかと期待します。授業評価も、試験のあとの達成感まで加味できる時期にやってこそ意味があるように思えてきます、ていうくらい力作揃い。

 いくつか気になった点です。
●「他立的自律」ってのが、この授業のキーワードであることはご存じの通りですが、「他人的自律」って、あったっけ? 
電動車椅子の「キルスイッチ」のことですが、授業では、これはあくまで介助者(支援者)が操作することを想定してお話しましたが、自分でスイッチを入れると思った人もいるようですね。緊急スイッチを自分で操作する、というのを、選択肢の否定の選択肢(Rejection)の流れで般化した人がいるのかな?
●前にも書きましたが、「なので」って、文中で目立ったなあ。リテラシーのときに注意されませんでしたか?


 面白い記述
問題1のスロープ設置によるQOLの拡大の指標ですが、実際に使用しているかどうか「本人に隠れて調べる必要がある」と書いてる人がいました。せっかくスロープをつけてくれた手前、見ていると無理して使ってしまい、ほんとのところがわからないから、というのがその理由ですが、確かにそうですね。