作業ミス(2)

 引っ越しして、今回のすまいの車庫はでかいエレベータ式のものです。エレベータの2階の位置にある自分の車を車庫から出すには、1)自分の鍵で操作盤の蓋をあける、2)中のメインスイッチを鍵で入れる(操作中は鍵を入れっぱなしにしなくてはいけない)、3)自分の番号をボタンで押す。そうすると、まず、i)真下の車が横にずれる、そして、ii)2階の自分の車が真下に下がってくる、最後に、iii)外側のフェンスが上がる、となって、4)車に乗り込んで外へ出ます。
 問題なのは、ここで、エレベータの今の状態を元にもどす必要があることです。つまり、5)もう一回、車から降りて、操作番の「復帰」というボタンを押して、上記のi)からiii)の動作を逆に辿って初期状態に戻すわけです。そして初期状態に戻ったところで、6)鍵を操作盤から抜いて、蓋をしめ鍵を抜く、7)晴れて自分の車に戻って外出する、となります。
 わたくしのミスは、5)6)をとばして(忘れて)、4)からいきなり7)へ行ってしまったというものです。鍵は操作盤にさしたままです。
 これまでの個人史の中で、エレベータ式車庫というのは、だいたい町中で駐車する時に使用してきたものです。出庫の場合は、外に出てきた車に乗り込んでしまえば、後は出発するだけという行動のみです。「復帰」にあたる「後始末」というのは、これまではガレージの人がやってくれてきたわけです。その習慣が、今回のミスにも出たんでしょうね。
 また、そもそも車庫から車を出す(それで外出する)という行為は基本的に「車が出た」段階でその機能が満たされます。
 ドアを開けたりふすまを両手で開けたりする猫はたくさんいますが、なかなか「締める」という後始末を教えるのは難しいものです。即時的な強化がないからです。この車庫の場合も、「復帰」は、他のユーザの便宜のためという、ちょっと遅延のかかった随伴性(強化)にかかわる行動ゆえに(もちろん、鍵を操作盤から抜いて持っていくというのもありますが)、うっかり飛ばしてしまいがちになります。
 ちなみに、上記の失敗の後、その車庫の操作盤に、他の人の鍵がささったままになっているのを目撃しました。わたくしだけではないようでちょっと安心。
 この車庫出しに関しては、復帰操作のために車を離れる時、車にキーをさしたままドアロックしてしまうというミスも予想されます。必ず車を離れる時は、キーを抜くようにしてます(そのことは、上記のミスをする前から励行してきたのですが、そのことに集中しすぎたか?)