サイドウェイ(推奨ビデオ)

 昨日は,いわゆる「スポーツ選手入試」の面接.すでに世界の大会を転戦したり,日本一だったり.皆たいしたもんだ.
M「R大を選んだ理由は?」
受験生「はい.本学の文武両道の精神が・・・」
M内言(文武って,うちは『平和と民主主義のR大だよ』.昨日までそのレポート採点で苦労してたんだから)

M「これまでスポーツを通じて成長したところは?」
受験生「感謝の気持ちです.自分をここまでにしてくれた両親や監督に.」
M内言(これみんな言うなあ.受験マニュアルに書いてあんのかな.両親と監督だけでなくてひろく世界にも目を向けてね)

M「勉強とスポーツの両立は大変だと思うけど・・・」
受験生「授業を絶対に優先します.学問を決しておろそかにしません.根性で両立させます」
M「根性だけじゃ無理かもよ.具体的に考えていかないと」
受験生「集中力でやります」
M内言(いいよなあ.集中力で乗り切れるんだ)

Mの締めくくり「うん.君なら文武両道を絶対にこなすことができる.R大をよろしく.」
受験生「はい!がんばります」(ほんとにみんな良い笑顔だなあ)

 といった感じですが,まさに今ピークを迎えんとすることを世間からも自分でも思えるシーズンの彼ら.たそがれのわが身はほんとに季節は晩秋.うらやましいなあ.
 ってなことは,本当は全然考えてません.「年齢非依存の発達概念」信奉者ですから(Baer,D. An age irrelevant concept of development).

 賞味期限はちょっと前に終わっていても,実はほんとうの味わいはこれからという希望の光を控えめにおしゃれに示す映画の紹介.題名は「サイドウェイ」.離婚以来へこみ続けている作家志望の男と,大学時代ルームメイトで結婚式を来週に控えてこれぞ最後のチャンスと女性に粉かけまくりのいまいち俳優,男二人のドライブ旅行.
 男ふたりのロードムービーといえば,テレビも入れれば「ルート66」,そしてあの「イージーライダー」から始まり,「真夜中のカーボーイ」(あんまりロードじゃないけど)そして「スケアクロー」といった名前を挙げることができますよね.どれもそれぞれの時代のアメリカの時代・文化を実感できるような映画です.多くの学生諸君にとっては生まれる前の映画か.
 今回の「サイドウェイ」は,いまいちさえないけど,ささやかな過去の栄光と希望もある男ふたりのワインとゴルフの旅.のはずだったのが,いろいろあってぼろぼろになって帰ってくるんですが.ま,それでもそれぞれ何とか乗りきってそれぞれの希望を胸に,という筋書きです.
 ま,行動福祉に強引にひきつけて言えば,まさに,他人の援助があれば,「人生いつでも最初の一歩First Step」.