バリアフリーのための心理学(10/20)の補足資料

marumo552006-10-20

 「バリ心理」第3回の補足資料(レジュメ)を、リンクしました。
http://www.ritsumei.ac.jp/kic/~mochi/BF3.ppt
 宿題となっている仮想実践における「課題分析」に関して、別の実験での「課題分析」の例を参考に挙げています。
 
心理学以外の学生さんに(あるいは「課題分析」の経験がない人向け):
「課題分析」とは、長い連鎖を持った行動を「教授」する際に、短い行動単位ごとに区切って表現して「表」にしたものです。これを作成するには、
1)行動の単位は、客観的に誰にでも同じようにその生起の有無が評価できるものにする。
2)その単位は同時に、援助をしやすい単位にすること
3)援助は、「代行」(援助者がやってしまう)、「物理的なプロンプト(手を取って正しい反応をする」、「モデリング(やってみせる)」「言語的指示」などの段階で考えることができます。課題分析表を使用して、全課題提示法(最初から行動が完結するまで通して「援助つき」で遂行させる)によって、携帯電話の操作(受信・返信・新規作成)を教える事態を想定してください。
 もちろん、課題分析というのは、対象となる個人によって、そのステップの作り方が代わります。携帯電話の操作の課題分析については、目標設定が比較的明確なので簡単とも言えます。
実際にやってみて、キー入力が難しいといった場合には、そのための訓練や、さらに細かい行動連鎖を課題分析表に加える必要があります。
 課題分析とは、ですから、対象者とは無関係に必要動作を機械的に書くことではなく、本来は、対象者のパフォーマンスをみながら調整していく援助と教授の作業過程全体を指すものです。