個別の包括支援プランの更新作業のシミュレーション

marumo552007-06-28

 翌日(29日)の教職GPのネタ仕込みにも結果的になったのですが、某総合支援校で、学生ジョブコーチの介入内容を決定するのに先立ち、ここまでの当該生徒に対する学生ジョブコーチ(SJC)の記録から、当該生徒の「個別の包括支援プラン」を初めて対応させ、プランの「更新」ならびに今後のJC作業内容の決定を関係者が集まっておこなう、というシミュレーションをしました。

 当初、「個別の包括支援」を保護者の方の許可を得て、担当SJCとわたくしとが見せてもらう、というだけの予定だったのですが、学校の先生の機転で、包括プラン書類が1枚づつ全紙大に拡大印刷していただいてあったということがあり、急遽、「FA選手のキャリアアップのためのマネージャー会議」のシミュレーションをすることができました。

 約1時間、担任の先生やSJCなど数名で、プランとSJCの記録を照合。そこでは、オリジナルプランではネガティブに書かれていた表現も、SJCの実践記録などから、むしろポジティブなものに展開していける、あるいは次の職場実習で予定される作業内容を、これまでのプラン記述とSJCの記録の間で示された「成長分」も加味して、さらにキャリアアップの内容として提案する、といった「更新作業」や職場実習での「実行プラン」の内容について議論することができました。A0大のプラン用紙に、赤マジックで、次々に内容更新をしていくのは気分のいいものです。1時間で10数件の記述が付け加えれました。

 「個別の包括支援」をよりよく活かすにはという命題は、金曜日の教職GPのテーマでもあるわけですが、それは、こうした更新作業の頻度を高めること、つまりキャリアアップに向けたコミュニケーションの頻度を高めることがまずは必要です。今回は、SJCの記録という情報が新たに入った場合に、プランの更新がどのように行いうるか、というシミュレーションであったわけですが、今回、司会をしてみた私としては大変面白かった。
 ネガティブなプランの記述が、新情報との間の「差」分をとることで、オセロの色が黒から白に変わるように「可能性の記述」としてみえてくること、そこから様々な日常的エピソードについての発言も出てきて、肉付けとして補強されていく、こういう過程が面白くないわけないですよね。
 この場面に保護者、そして地域の企業家の人が、数回に1回でも参加してもらえれば、さらに有効なキャリアアップのためのFAマネージャー会議となるでしょう。

 総合の先生方、SJCのY君、ごくろうさまでした。


 写真は、全紙大プランを使ってのFA会議シミュレーションの様子です。あれ? H教育大のI上先生にそっくりな人が・・・