障害児・者包括支援に向けた国際連携

marumo552007-10-31

遅くなりましたが(現在、実日時11月6日)、10月31日に、人間研特別企画「中国における障害児教育と障害者福祉の現状と展望」を無事に終えうことができました。この企画は、立命館大学人間科学研究所主催、岐阜日中美谷福祉協会、立命館大学応用人間科学研究科、そしてポスターには間に合いませんでしたが、日本行動分析学会の協賛で行われました。また本学の政策的重点研究「対人援助学の創造」によるスポンサードを受けました。
 当日は、関係者を除いて約60名の学生や一般の方に参加していただきました。

 他の授業さぼって、じゃなくて、合間をぬって参加してくれた諸君ありがとう。またチャーリーズA・N・O人間研エンジェルズの皆さん、お役に立てればと集まってくださった本学中国人留学生の皆さん、さらにボランティアで参加してくれた学生諸君、はるばる金沢から参加してくれた留学生H(?)さん、愛知からきてくれた“ほんとに日本人?”E義理娘さま、ほんとうに多くの方々の協力をいただくことができました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 当日は、肖非先生(Xiao Fei: 北京師範大学教授)、田学峰先生(Tian Xuereng:河北省秦皇島市特殊教育学校校長)、孟維娜先生(Meng Weina: 慧霊知的障害者地域サービスセンター理事長)、田恵萍先生(Tian Huiping:北京星星雨教育研究所所長)の4名の方に講演していただきました。コーディネータは、日中必殺仕掛け人の呂暁彤先生(日中自閉症支援協会代表)です。

 発表の4先生は、中国において、ある意味、全く異なった立場から障害児教育や福祉に関わっている方々で、これらの人が一同に会するという機会は本国でも難しいものと思われます。発表内容は、それぞれにわれわれにとっては初めて聴けたというものが多く、まさに、中国の現状と展望をここまでよくぞ紹介してくださったというものでした。
 そうした人たちが、同じ車両に相乗りして岐阜から議論しながら来訪してくれたという事は、そのことだけをとっても、僭越ながら、今回の講演者のみなさんの属するセクター間の「連携」も促進できた、という意義があったのでは、とひそかに願っている次第です。いやあ、それにしても、中国の、とりわけ女性軍の方たちのパワーは! 

 今回の講演会を通じて、国際連携研究の意義というものについて改めて考えました。さらには、外国の大学や組織との連携ということについても考えました。一昨年、北京に訪問した際にもお会いした北京師範大学の肖非先生には、今回も某学部の「包括協定大好き」某先生が、講演会後の飲み会でしきりとその話を進めようとされたのですが、正直、私はやや懐疑的でした。確かに、国際化が本学の課題ではあるのですが、実質的にどんなコンテンツを交換することが両者のメリットになるかを、まずは検討すべきであり、「まず包括協定ありき」というのは(それに懐疑的というのは、某先生が言うには私の認識不足なんだそうです。ま、そうかも知れません。実は慎重な人間だし責任感も人一倍程度はあるんで)、「和平条約(講話条約でもいいんですが)」がどうのとか、国家間ですったもんだしてる間に、民間レベルでの「対等交換」が進んで、そちらの方がずっと双方の利益や友好促進にもなっていたというどこかの国の「故事」に学ぶべきじゃないかな、とも思うのですが。教育的観点からいっても、協定校を海外に作っておいてから、それに見合った学生さがすっていうのも、あまりLearner Centered Educationとはいえないような。コスト的にはいいかも知れないけど。

 中国から来てくださった先生方とは「来年は北京で」という合言葉で夜の西大路でお別れ。三谷の井上さん、ほんとにいつもご苦労様です。


あ、今回、自分で写真とる余裕がなかったですうう。デジカメで撮ってた方、メイルで送ってください。よろしくう。辛くも携帯でとった写真(右上)は、フロアで質問にこたえる星星雨の田先生、右の女性が孟先生、前の左が田学峰校長、白いシャツが肖非先生。