教職GPの成果報告会(その1)

marumo552007-12-16

 今年は、前期の教職GP以来、「FA宣言とキャリア・アップ」をツアータイトルとして、北、呉竹、白河、鳴滝の各学校で総合支援学校系の研修や講演をしてきました。
 12月25日には、元祖「個別の包括支援プラン」ともいえる西総合支援学校で2007年のツアーファイナルとなります。
 すでにこのブログで何回か書いてきましたが、この「FA宣言とキャリア・アップ」というタイトルが含む意味は、「ネガティブな(あるいは)劣った状態を普通に」ではなく、「いま認められるものを発見しさらに良く」という発想の転換を象徴するものです。障害の領域でこれまで示されてきたノーマリゼーションやインクルージョンの理念、あるいは故・冨安芳和先生の「×から○ではなく、○から×」という名言、そして浜田寿美男先生の「こどもは発達するために生まれてきたのではない」といった、発想転換を提案する表現にも通じるものです。いずれも他者からの評価としての「良きもの」ではなく、当事者の行動選択を中心とした「よりよい状態」への変化を意味するものです。
 
 さて、教職GPの研究発表会が、12月16日に京都教育大学でありました。来年度からスタートする連合教職大学院に向けての実験的授業全7科目の通称GP講義の成果報告です。主幹大学の京都教育大学が4科目分、そして私学からは京都女子大学佛教大学、そして立命館(わたくしです)の順番で全7科目の発表がありました。
 ひとり10分! って学会より短い時間ですけど、あのトータル24時間全力を投じた授業報告にしてはあまりに短い。しかし他の皆さんは、10分もかからず実にスマートに報告されました。当方、成果報告書の提出日を勘違いして遅れて出したので立命館(ぼく)のだけ別冊、という負い目もあって(最近、どうもそういうマイナスからのスタートが多いな)、きわめて控えめな態度で出番を待ったのですが、そこまでの発表を聞いているうちに、だんだんエンジンが熱くなっちゃって、しかも私の直前の佛教大学の発表がユニークだったんで、それにも刺激されてターボ入っちゃいました。
 その直前の佛教大学の先生の発表というのは、(あ、科目名と授業内容は忘れちゃった)、評価のエビデンスとともに当該授業運営のコスト計算まで出して、この内容の授業を維持するには何人の受講生が必要で・・・ていう極めて企業論理で、かっこよかったですねえ。こくりつ大学や教育委員会の人がずらっと並んでいたので、これは意図的なプレゼンか? やるなあ。と感服した次第。
 そんな風に確立刺激充満の状況で、立命(ぼく)の発表の順がきまして、上記「FA宣言とキャリアアップ」の文脈での授業内容と、授業に参加した現職先生や院生のコラボによる「個別の包括支援プラン」の更新頻度拡大を、今もなお授業の成果促進と機能維持をねらって継続している(この大学・学校・地域(企業)のコラボの持続可能性がこのGP授業のウリなんですけどね)という紹介をさせてもらいました(自己中アピール)。で、他の人が10分以内だったんで、ずいぶん予定の時間よりゆとりもあるし、って、勝手にしゃべってたら、司会の人に上着の袖をひっぱられて(ほんとうに袖をひかれるっていうのはあるんだな)、小声で「先生、そろそろまとめを」とかなんとか指導が入った。10分ちょうどであと3行PPを読むとこだし、わかっとるわい。
 PPを使用したのは僕だけで13枚。10分でOKとたかをくくっていたのですが、どうも、やっぱり90分の体になってるんですねえ、最近は。所定の内容は語れたのですが、どうにもエネルギーが余ってしまって、その後、言わんでもいい(言わないのがお約束事項だった?)質問したりして。
 この項目、次回も続きます。