教職GPの成果報告会(その2)

marumo552007-12-17

 教職GP報告会で各大学のひととおりの発表の後、「どなたか質問やコメントは?」という司会のことばに、誰も手を挙げなかったので、余剰エネルギーで質問!
 「GP授業を評価しようというのであれば、もう一度ここで連合教職大学院が持つ新たなミッションは何であるかを確認する必要があるのではないか。」 この質問に対して一昨日、文科省に出かけたという某氏から何かコメントがありましたけどなんかよくわからん。初めてメンバーがそろったこの会議に出席した者の「特権」として敢えて質問したわけですが、すでに教育系大学や現職向け大学院が存在しているのにさらに新しい大学院を作る意味です。いまさらですが初めて会議に出た者の特権、特権。
 昨年GPの打ち合わせでK教育大学の人と話をしたときもそうでしたが、どうもそのへんが確認されないまま、しかも、私学も含めた連合大学院という形でスタートしようとしている、そんなんで大丈夫なのか。
 この会議の最初の挨拶で某学長から、受講者の満足度の高い授業を開講することがこの大学院の存続がかかっている、といったような発言がありました。それはそうです。そして、受講者にアンケートをとって「この授業に満足でしたか」てな尺度で平均4.2だった、とかなんとか結果を発表しているこくりつ大学の先生の報告もありました。しかし、この「満足度評価」の話を聞いて、先日、某総合支援学校の会議で、学校評価として保護者に同じような質問項目を記入してもらっていたのを思い出しました。生徒の成長とそれをもたらした授業内容との実証的関係(これがエビデンスというものですね)を十分に明示しないで、いきなり「満足度」はどうかと尋ねられても(教師と保護者の社会的関係が反映されるだけで)あまり意味がないのではないか、とその時、思ったものですが、今回のGP授業の受講者に対するアンケートでも同様の感想を持ったわけです。こういう主観的アンケートで学校あるいは授業を評価するって流行ってるのかな。
 そうか。いまは、権威的学校と生徒(保護者)という古い関係の次にきたのが、消費者モデルの誤用からきた「びくびく学校」対「モンスターペアレンツ」への対処、すなわち「学校」対「保護者」てな対立の中で、ご不満のないように保護者を納得させるという構図なのか。私学ではとうの昔に始まる学生によるHPにさえ公開される授業評価(公表はいいですが内容には大いに疑問ですが)、あまり、こくりつ大学や一般の公立学校ではなじみのないものだったのかもしれませんね。