卒論口頭諮問

marumo552008-02-06

 心理学専攻の口頭諮問が始まりました。この20分間に卒論の苦労の結晶が凝縮されて開陳されることになります。かつ、この場で、卒業論文の成績が決定されることになります。
 というわけで、風邪ひいていても、はしかの予防接種の副作用があっても、この最後の20分さえ乗り切れば卒業となります(単位足りなくてならない人もいますが)。
 
 とはいうものの、対人援助系の実践的研究をした諸君は、ここで審査を通った卒業論文について、卒論現物コピーならびに、先方にわかりやすい「まとめ」を携え、協力してくれた関係者(学校や福祉現場や企業、そして当事者本人や保護者の方)に報告する義務があります。とりわけ「総合支援学校」を現場としたり、その就学期の生徒を参加者とした人は、卒論の経過(どのような独立変数がどのような従属変数を、どのくらいの期間で効いたか)について、当該生徒の「個別の包括支援プラン」や就労に際しての移行支援のコンテンツとして利用しやすいように、意識して報告書を作成してください。今回はこちら(大学セクター)が、どれだけ「個別包括支援」を理解しているかが試されるのでそのつもりで。学校側からそのような文脈による評価もいただく予定です。


 また、卒論は書いてしまったものの、対象者の確実な行動獲得に必要な「教授作業」や、必要な「援護作業」が残っている場合は、最後の最後まで継続してください。言われなくても、粛々とフォローしている諸君、ご苦労様。ここでも単に「後始末」をするというノリではなく、自分の行った実践の「総括」を絶えず言語化するつもりで行ってください。どのような領域に進むかにかかわらず、そのことは、皆さんの大きな財産になります。
 大学院に進学予定の諸君は、自分の卒論を必ず学会発表する、という前提で、まとめなおしてください。その作業と、前記した現場への報告は共通の機能を持ちます。自分の業績が、自分のためだけでなく当事者への必要な援護活動ともなるわけです。そうした複合的目的をもって作業することで、さらに卒業論文はリファインされることにまります。
 というわけで、口頭諮問はまだ卒論の最終地点というわけではありません。


 教員も、今が、一番農繁期でぼろぼろですうう。


 写真は、本文となんの関係もない(?)N先生が、栄養ドリンクを飲んでいるところ(撮影は一昨年のものです)。きっと今年も、飲んでおられると思います。