産業カウンセラーシニア講座

marumo552008-05-10

 今年も、産業カウンセラーシニア講座の講師として新大坂丸ビルで6時間コースで「行動理論」について話をさせてもらいました。受講者の皆様、ごくろうさま。産業カウンセラーという「対人援助職」の現状での役割については非常に興味があります。似たような(?)名称の職種にスクールカウンセラーというのがありますが、現在そのありかたについては色々と議論されています。
 スクールカウンセラーの場合でいえば、単に、学校という場面で「心理カウンセリング」のお店を開くということではなく、あくまで教員と生徒との「教育関係」やそれを規定する学校制度や具体的運営というところまで射程にいれなければ、充分な機能は果たせないと思います。最近はスクークソーシャルワーカー(だっけか?)といった新たな職制もできているようですが、いずれにせよ、学校という組織の持つ目標設定を含めて、生徒-教師の間で行われる教育・学習的関係という中心的課題を含みこんだ管理・運営ができるようなものでなければ結局同じことでしょう。みじかの話をきくと、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカって、結局、同じような「人種」の人が対応していくようで、これでほんとに何か新しい進展があるんだでしょうかね、とかも思います。
 産業カウンセラーも同じで、実は、「行動理論」という講義の中で、「これだけは授業で触れること」という風に、あらかじめ渡されていた書類には、基礎的な行動理論の説明のほかにあるものは、あいかわらず、行動療法を中心としたいわゆる臨床心理学者の名前がのっています。当該の企業のマネジメント環境(とりわけ随伴性の関係)をきちんと分析的にみる方法を知らずに、ともかく「脱落した人」に個人的に臨床的な対応する、というリアクティブな方法では、学校同様、もう限界だと思います。


 というわけですが、5セット用意したレジュメの3セットしか進めませんでした。そういえば昨年もこうだったな。
でも大切なことはお話しましたので、そこからどう展開して実践に進めるかは、受講生の方々それぞれが考えてください。

 その日のうちに、受講生の方からメイルもいただきました。Mさんありがとうございます。
他のみなさんも、質問やご意見などありましたが、このブログか、私個人あてにメイルをください。遠慮なく。
わたくしのHPか、このブログのプロフィルの部分(左上のバイクの写真をクリック)にアドレスはあったと思います。