H場製作所訪問・ミニレクチャ

marumo552008-07-12

 昨日、H場製作所(っていえばわかっちゃいますね)へ、N鹿センセと院生Y君、学部S君と訪問しました。デュアルシステムの「成果」としての総合支援学校の卒業生の就労継続のためのお手伝い。

 就労現場の職場の見学のあと、1時間ほど、関係の方の前でレクチャ。「おもしろおかしく」(H場製作所の社是)なくてすいませんでした。今後とも宜しく。その後、さらにH場製作所の工場見学。前回は血液系の計測機器(この機器に関連する製品に関わる仕事を卒業生がやっているのですが)をみせてもらったのですが、今回は、もっと大きな自動車の排ガス計測関係の機器開発の現場をみせていただきました。小学校の工場見学みたいでワクワク。残念ながら、そのときは実際の自動車は設置されていなかったのですが、現場の方が、気を利かせてくれてPC画面上に録画された計測シーンをみせてくれました。

 最近は、排ガス規制もきびしくて、昔の計測器では、排出率ゼロって、出てしまうこともあるらしいです。自動車の排ガスを計測するには、少し空気を入れなくてはいけないのだそうですが、昔はそのへんの空気を混ぜればよかったのに、今は、それより排ガスの方がクリーンなので、まずは「空気をきれいにして」それをエンジンに送らないといかん、と。トータルな自動車生産にかかわるエネルギ量などは別として、いまや排ガス技術は日本が一番で、当然ながらその計測器も圧倒的な世界シェアを誇っているとのこと。
 前回、知的障害のある人の就労に際して、このような工場見学や社会的な意義についての説明をしているのですかと尋ねたら、していないようなお話でしたが、ぜひ、自分の関係する製品に対して誇りを持ってできるようにしたほうが、そのことを認識しつつ仕事ができれば、それもキャリアアップのひとつの達成だと思うのですが。

 さすが、一線の生産現場は「メタルカラーの世界」あるいは「地上の星」の状況で、おもしろ・おかしそうでした。



 

 話はかわりますが、以下に「古ーーーい論文シリーズ」をリンクしました。残念ながら、これにはあんまりイラストはありません。

●Mochizuki, A. and Sato, M. (1980)  Human Performance of FI Reinforcement Schedule: The Effect of FI Performance on Time Counting Behavior, Hiyoshi Report, 11, 68-74.
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/hiyoshireport.pdf

●望月昭・藤田勉・佐藤方哉(1982) 「日常行動のなかのスキャロップ」,慶應義塾大学大学院社会学研究科紀要,22.
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/FIscheduleHuman.pdf


 前者は、ヒトでFIスケジュールの研究を、当時のお仲間のH口先生(現愛知大学教授)、Y口君、S師匠 などに混ぜてもらってやっているとき、それをみてた後輩のH君(現、立教大学教授)が、一言もらしたつぶやきをパクッて(パクられたことは、その瞬間、H君も気づいていますので為念)ちゃっかり実験して、恐らくは当時の博士課程の何かの授業のレポートに提出したもの。
 後者は、わたくしが日吉の助手時代に、一コマだけ三田の専門授業をS師匠と共同でやらしてもらっていたときの、レポートとして学生に課した「日常場面でスキャロップを観察することができるか?」という回答の中から、面白い実例をまとめたもの(当時から、楽な仕事してたのがばれちゃいますね)。


 写真は、H場製作所の職場見学で、久しぶりに白衣を着た図。小さくてボタンとまりませんでした(涙)