お墓参り

marumo552008-08-14

(実際には8月16日に書いてます)

 8月14日、横浜での行動分析学会の後は、東京の実家方面にいき、そして愛知の家に久しぶりによりました。
さる7月22日に亡くなった愛犬コロのお墓参りに行きました。まだ49日もたっていないんですね。

 これまで、愛知の家に行くたびに、家にいるほ乳類以上の動物の中ではもっとも歓迎してくれて、元気な頃はぼくの車の音を聞きつけて、ガレージの裏庭からもう顔を出し、すばやく玄関に回ってお出迎えをしてくれました。そしていつも久しぶりのわたくしの体に両手をかけて、しっぽをぶんぶん振りながら「きたね。きたね。いつまでいるの?いつまでいるの?」と言ってくれたものでした。
 
 ここ数年、首が曲がって「どしたの?」状態になってしまったり、脚の調子がわるかったり老化がだいぶ進んでしまったのですが、最後の半年は、ほんとに急速に老化してしまって、家族もいろいろと手をつくしてくれていたのですが、最後はおうちで家族に見守れらながら亡くなりました。享年16歳。

 愛知県コロニーで拾ったので「コロ」なんですが、15年前、明日、保健所が来て捕獲しますというアナウンスが流れたので、車に保護。そのまま、獣医さんで予防注射をうって首輪をつけて家族入りしました。コロニーの敷地内生まれの根っからの野良犬でしたが、それがゆえか、きわめて誰にでも友好的な犬で、15年間、他の人や犬を咬んだということも、威嚇でほえたこともほとんどありません。人に威嚇でほえたのは、あつかましいセールスマンが強引に玄関に入ってきたとき、ちょうどわたくしもいて怒ったら、一緒にほえてくれました。

 16年のあいだに合計9匹の子犬も生みました。最初の出産は、コロニーから引き取った2日後でした。保護した直後の予防注射で近くの獣医さんに行ったときに、診察台にあがったコロをみて、「ちょっとお腹が大きくないですか?」と質問したんですが、獣医さんは「え?気のせいだよ。だいじょぶ。ダイジョブ」とか言っていたのに、とんだ藪医者。その翌日の朝、どうも散歩に消極的だなと感じてたんですけど、あっさり3匹出産。さらに翌年も、親として娘を厳重に監視して、庭にも針金で特設フェンスまで作って「籠の鳥」状態にしたつもりだったのに、やすやす脱走。奔放生活。で、結局6匹誕生。

 通学の小学生や隣の家の人からも、しょっちゅうなんかエサをもらってニコニコしてました。最初は、外で飼うはずだったのですが、「夜泣き」であっさりこちらが陥落。野良犬だったのに家の中でどーしても住みたいと。以来、好きなときに庭に出る、好きなとき家に入る、を、たった一声で実現できるように家族を行動形成。わたくしや家族よりも卓越した行動分析家だったと言えます。幸せな一生だったと思います。

 お墓まいりの時、共同墓銘碑のようなところで、昨年、愛猫を亡くした御同輩と話しをしました。家族にも「またいくの?」と言われながらもしょっちゅうお参りしているとのこと。「親父が亡くなったときは泣かなかったのに、この子が死んだときは泣きました」とのこと。あ、ぼくも今回、父親のお墓参りはできなかった。ごめんなさい。