学生ジョブコーチ簡単まとめ and 古い論文シリーズ

marumo552008-08-30

 2007年度の最後に、某T先生の退職記念論文集に、学生ジョブコーチに関する簡単まとめ論文(?)を書いていたのを思い出しました。望月昭(2007)「学生ジョブコーチという試み−学生による障害者(生徒)の就労実習支援システム−」.立命館文学,599,134-140. http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/sjc2007.pdf
 あまりにも、あっさり書いてあって主張がないな。卒論だったら”D”だな(とほほ。良い子はマネしないように)。
初めてこのブログにアクセスした人は、既にHPにアップしている「実践障害児教育連載『対人援助学のすすめ』のその4とその5も参照してください。
 その4:http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/taijin4.pdf
 その5:http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/taijin5.pdf

 上記の時点(2007)から、こちらもずいぶん「キャリアアップ」(?)してます。以上のものは、学生ジョブコーチに関する初期のまとめです。
 現時点での総括については、きたる特殊教育学会で自主シンポジウム(9月20日)で中鹿先生や院生と発表しますので、ぜひ参加してください。って、井上雅彦先生の講演とかぶってるじゃん。井上先生も、こっちのシンポジウムにぜひ参加したいって言ってくれてたのに。

 今年の特殊教育学会のHP:http://www.edu.shimane-u.ac.jp/jase46sanin/program.html
 自主シンポジウムについては、http://www.edu.shimane-u.ac.jp/jase46sanin/file/jisyu.pdf


 
 ついでに、古い論文シリーズを1点アップしました。樋口義冶先生(現、愛知大学教授)が筆頭で、わたくしがセカンドオーサー、以下、現在、常盤大学教授の森山哲義先生と、大師匠の佐藤方哉先生(現、星槎大学教授:って、また意表をついた大学に異動ですね)による問題論文。タイトルはリンクの中身でみてください。http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/hyouron1976.pdf
 なにしろ自閉症の子どもなんて、まだ一人もみたこともないときに、自閉症の「原因」から「治療法」まで展望しちゃったんですからたいへんなもんです。この「問題論文」を巡って、その年だったか翌年の「異常行動研究会」(PBD:現、行動科学学会)の合宿研究会で、徹夜で全国の関係者のみなさんが議論してくださいました。「ま、よくぞ言った。いい度胸。誰か言わないかと思ってたら案の定このグループが言い出した」と誉めてくださった某Sa先生、ありがとうございました。多くの方の議論は、なかば目が点になったようなリアクションから始まったように記憶してます。

 ま、しかしエクスキューズすれば、(あくまで当時の時点での話しですが)なんら理論や統一した方法論というものが提出されずに経験則として行われていた当時の行動療法的対応(といっても日本の先達の先生の功績は国際的にも非常に大きいものです)に対して、仮説を提出して話題提供したという功績はあったと思ったりもします。


 当時の異常行動研究会っていうのは、酒をのんで徹夜で議論する、というセッションが毎年あって、この論文をテーマに行った年は、八王子のセミナーハウスで集まったんですよね。食事のとき、他のグループも一緒に大食堂にあつまって、順次、グループごとに立ち上がって自己紹介をするんですけど、「異常行動研究会です」っていうと、他のグループから一斉に奇異の目でみられた(と感じた)んで、けっこう恥ずかしかった。後に、「行動科学学会」と名を改めた理由も、そういうメンバーの身に染みるような経験がひとつには挙げられます。でも、異常という表現は伝統的なもの(Abnormal society of・・・)なんですけど、英語にすると、さらに自己紹介したとき異常集団みたいに聞こえますね。あの頃のメンバーって、風貌もキャラたっている人が多かったし。Ku先生やSa先生とかね。



 図は、学生ジョブコーチシステムについて、大学の財政公開ポスター(学生さんの授業料は研究ではこんなところにも使われてますよという大学の広報:ほんとは、ほとんどこのプロジェクトは外部ファンドで賄っているんですけどね)。