京都市・障害のある市民の就労支援(2)

marumo552008-09-11

 昨日の会議に提出した、私のゼロ回目の会議の「個人的会議録」を以下に(公式文書じゃありませんから)。

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前回の総括と方針案・試案(望月昭@立命の解釈による)

今回の会合は「調査委員会」の立ち上げにともない、まず京都市障害保健福祉課を中心とした障害者就労支援の中長期的目標設定やコンセプトを確認するものであったといえる。そこで、いくつかの確認事項を挙げます。

1. 京都市が市庁舎において(知的)障害者を雇用し、他の企業への一種のモデルとして社会にその実践経過や成果を示していくということは大変重要な事業であり、参加者一同による協力についてコンセンサスを得られということができる。
2. 京都市および他の企業の障害者雇用については、これからの試行やこれまでの問題点を実証的に挙げながら、一時的な就労ではなく、継続性のある雇用実現に向けて、この地域での資源をどのように活用していくか具体的プランをたてる必要がある。
 1)障害者の状態は様々であり、就労形態も自由度のあるものが必要である。
 2)仮に嘱託職員というかたちで契約した場合でも、当事者のキャリアダウンが起こらないように、次の「出口」(キャリア・アップ)を絶えず見据えながら就労を支援していく必要がある。
3)障害者就労支援の道筋としては、特別支援学校からの新卒者の就職と移行支援組織からの希望者からなるが、現在、既存の支援資源としてどういうものが、それぞれどんな機能を果たしているのかについて、消費者にたった視点から可視化する。

3. 中・長期的な制度的なビジョン
 上記の?に述べたような既存の資源をふくめ、「協働(共同)機構」を構築していった場合に、そこでの障害者の継続的就労を支援する具体的方策として必要なもの
 1)障害者の「キャリア・アップ」(同一事業所内であれ異動にともなう移行の場合であれ)を可能にしそれを可視化できるような、「キャリシート」の標準化
 2)異動や就労形態の多様化に対応するための「企業連合」的な受け入れ(そこでも最低雇用率が勘案されてもよい)←これは大仕事かも!
 3)個別の個人に対して、継続やQOLの維持・拡大(キャリアアップ)を点検できる評価や相談体制の明確化。

4. 短期的実行プラン
 1)総合支援学校で先行している「キャリアシート」にあたるものを、既に障害者の雇用や実習を実現している事業所において、より機能的なものにするように試験的に作成していく。
 2)協働機構の機能を明確にするために、これまで雇用や実習を実現してきた事業所からの意見聴取。
 3)協働機構、あるいは障害者就労の促進に向けての、消費者(当事者・保護者)がひとめでわかる社会資源についての可視化を実現するHPの作成
 4)他府県・市町村で、先進的な「協働機構」を実現している事例の調査

5. 今回の調査
 1)個別の障害者の雇用状況、とりわけ継続やキャリアアップを実現している事業所からの意見聴取
 2)他地域での先行事例
 3)キャリアアップのための「キャリアシート」の内容に関する意見聴取。
 4)事業所が必要とする情報やジョブコーチなどの実質的支援のありかについての意見聴取。

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 次回は、総合支援学校の現状と「個別包括支援プラン」について、N総合支援学校のY先生にゲストでお話をうかがう予定。
学校、福祉、企業にまたがるキャリアアップのための「キャリアシート」の作成に向けての議論をみなさんとできればと考えてます。


 
 写真は、王将の期間限定の酢豚とチャーハン。☆先生と。