卒論口頭諮問

marumo552009-02-02

 先週末から、卒論第三関門である「卒論口頭諮問」が始まりました。短く自分の研究を表現し質問に答える、というイベントは、実は、卒論を紙に書きあげて提出する以上に大切な「学習」(キャリアアップ)の場であると思っています。卒論の第二関門であるポスターセッションは、この口頭試問のためにある準備ステップであるとさえ思えます。

 今回は、わたくしのゼミは、muttoゼミと主査・副査が全て相互関係ということで行動分析的な口頭試問です。したがって内容も「卒論の書き方」の問題だけでなく、卒論という「言語行動」が持つ社会的機能にかかわる質問も出ます。卒論の聞き手である次の研究者あるいは実践者をどのように動かしていきたいのか? 同様に、この卒論は、先行研究者のどのような言語行動を自分は「聞き」、それについての自発的な言語行動としてどう継承したのか?
といった観点からのやりとりが含まれることになります。

 こういう自らの行動の「総括」は、就職する人にも大学院にすすむ人にも、自らのキャリアアップを考える上で大切なことです。就職組はキャリアシートで似たような言語行動を何度も表出してきたでしょうが、大学院進学組は、ポーとしたまま進学というケースも多いと思うので、ここで踏ん張って自らの行動を記述表現することはとても大切です。

 写真は、口頭試問日にインフルエンザAになったマスクで登場のW井君(ほとんど顔がみえなかったので、今おもうと、W井君の「替え玉」だったかも知れません)。諮問者(ぼくは写真撮影しているこの場所から試問)は、可能な限り物理的距離をとってますが、こう見えても諮問内容は示唆的かつフレンドリーなものであったな。この後も口頭試問が続くので、W井君の試問の後、Mutto先生が主要接触箇所についてアルコール消毒してくれました。ぼくも助手室常備のマスクで口頭試問しました。今、倒れたら、えらい事ですから。