執筆・プレゼン・資料作成は「援護」活動

marumo552009-05-02

 5月1日づけの日記で、研究入門の諸君の次回のプレゼンに向けて、PPと手元資料の作り方をアップするといいながら、TA君がせっかく作ってくれたファイルがない! いやあUSBってホントによくなくなるなあ。学校関係の全国大会でもUSB禁止っていうのは、「よくなくなる」という意味では無理からぬお達しですねえ。ま、個人情報関係は移動メディアに入れておかない、ということが大切なんで、なんでCDromならいいのかっていう話ですけど。

 
 というわけで、1回生の諸君は、ぼくのHPなどみて「見やすい!」と思ったものを参考にしてください(参考にならないか)。
ま、改めて書きますと・・・

 1)プレゼンは教員に向けての宿題発表ではなく、一般社会の人に向けて、何事かを説得するつもりで作成してください。
 2)PowerPoint(PP) は、文字通り「プレゼン」のためのメディアですから、その場で、見ている人をひきつけるつもりで作ってください。最近、院生になっても、PPで、長々と文章をコマをまたがって書き込んだり(悪い例:http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~mochi/09ABA02.PPT)、その上、やたらとコマ数の多い資料を、プロジェクターで映さないで、紙資料として配る者がいるけど、これはPPのコマ割やテンプレートに頼って、それだけでなにか『まとめ』を示していると錯覚したり甘えたりしているものとしかいえません。これは学会の「ポスターセッション」にも言えることですが、PPで何枚か作って、それをそのまま貼り出して、順に読み上げて(もらえば)事足りると勘違いしている。
 3)せっかくPPなんですから、今回のミニ心理学史についても、人物写真とか実験装置など可能な限り使用してください。見ているほうの印象や「つかみ」も全然かわってきます。
 4)今回、ネットから引用したものも認めますが、必ず引用元を記載してください。
 5)先頭ページには、タイトル、発表年月日、発表者、を明記すること。

 
 手持ち資料としては、「起承転結」の形式を心がけること、引用文献の書き方(卒論の栞を参照。あるいは、人間研紀要の「投稿執筆案内」のp.82あたり)を参照のこと。http://www.ritsumeihuman.com/publication/pdf/toukoutosippituannnai.pdf

 
 内容に関しては、昨日づけの日記の通りですが、最終的目標は、発表者自身が心理学史のうえの、どのへんに位置しているのか、したいのか、しそうな感じなのか、ということを、現時点で「表現する」ところにあります。

 年度末の「研究情報検索と研究倫理マニュアル」で、形あるものを学生諸君自身に作ってもらうと意外(!)と良いものができる、というたった1回の強化随伴性がまだ生きているんだな(偶発的accidental随伴性かもですが:木の根っこの周りで居眠りするとウサギが・・・)。恐るべし強化随伴性。

 ちなみに今年度の目標としては「丸投げシリーズ2:論文の英文アブストラクトの作成の仕方:日常的な作業として」、さらに、ついに、「学生ジョブコーチ研修マニュアル」も、学生諸君に任せて作成中です。後者については、「君はなぜ応用行動分析を選ぶのか」という実存的(出口光君から聞いたことば)積極的な立場で、ジョブコーチとはどんな仕事をするのか(べきなのか)を記述するもので、本当の意味(?)での世界初の「応用行動分析」のテキストになればと思います。ここでも、対人援助学におけるプレゼン(=援護)の意味がわかっている人とそうでない人の実力がよく見えて教育しやすいぜ。あいかわらず徹底的に口をあけて人の知識を待つタイプと、自分が人に教えなくちゃというプロの卵の区別が明白。
 すっかり味をしめたな。「行動産物木の根っこ待ち」作戦。