大連発表

marumo552009-09-04

 本日が本番。第一回「中日自閉症交流検討会」というのがタイトルのシンポジウム(というか講演会)が、大連大学付属中山病院などの主催で開かれました。どこが主催で誰がどうするという段取りを着いて初めて知った。

 太田先生、佐々木先生、わたくしという順番でやりました。相対的に、太田先生が医学的基礎、佐々木先生が対応の原則、わたくしが実践事例を踏まえた行動分析の方法原則(援助・援護・教授も言っちゃったぞ)ということで、結果的には、まあ、(自分的には)OKでしたが、佐々木先生の内容と主張と私のそれとがほとんど同じだったというのが新鮮な発見といえば発見。自分で発表する際に、なんども「佐々木先生もおっしゃっていたように・・・・」のフレーズが出てきた。発表後に、佐々木先生ご自身からも同様の印象とのコメントを後でいただいた。「お聞きした限り、わたくしの主張と違うところはなかったですねえ」とのこと。

 病院に大講堂があったりパーティーのできる大食堂があったりと、旧満鉄系の建造物を感じる場所でした。病院だから当たり前ですが禁煙。でもみなさん実におおらかにそのへんで吸ってますね。よく探したら現代風の喫煙ブースもあり。そこでおじさんたちが、どの国でも共通な感じの連帯感をかもしながら吸ってる。白い上下の衣服の人が吸ってたので、筆談で「患者?医者?」と聞いたら、「患者」を指差し。「晩餐会」で、病院長があくまで患者さんの家族のための部屋なのに・・だいたい男の医師も隠れて吸っていると高校の校長先生のように怖い顔しておっしゃってました。これもグローバルな現象ですね。

 いつも時間オーバーが常なのに、発表したら、今回は時間が余ってしまった! 当初1時間と言われていて、通訳も入るから2倍かかると想定して原稿も作って、動画再生時間も含めてパワポ25枚。前日になって一時間半割り当てがあると言われて、ゆっくり発表したつもりなのに、こりゃへたすると30分で終わりそう。学生ジョブコーチの話などを膨らませて時間調整。このせいで少しダレた。
 これは「通訳つき時間予想」とは時間が余計かかるはずという思い込みによるもので、実は通訳を意識すると、余計な冗談とか言わなくなって却って所要時間は短くなるんですな。普段は倍くらい意味のないことを言っているのか。

 満州帝國風晩餐会で、さんざっぱら「乾杯攻撃」でダメージを受けた後、大連から北京へ飛行機移動。無理なスケジュールである。そして、国内移動なのにチェックが厳しい。危険物持ち込みチェックで、持ち込みのトートバックをX線通して出たら、美人だけど本当に怖い顔のお姉さんが「ライター、ライター」とバックの口に指を突っ込むようなしぐさをして言う。バッグをよく見たらライターが1個出てきたんで、「これすか」と無邪気に出して見せた。でも許してくれなくて、また指を突っ込んで「ライター、ライター」と叫ぶ。その仕草から「あ、ライターを入れろっていう意味か」と疲れた頭で大誤判断。服のポケットから別のライターを出してカバンに入れてみる。お姉さん、怒って腰から拳銃を抜きそうになる(嘘)。実はこの時点までライターが御禁制の品だと知らなかったんだもん。だって成田じゃ何にも言われなかったもん。きっとこういうパターンで過去に何人も処刑されたりしたんだろうな。
 結局、普段から整理してないトートバックにそのほかにも3つもライターが入ってたのね。いやあ、こんなにライターがかばんに入っているとは。ほんとうに恐ろしい顔しているお姉さんの目の前に、手品のようにライターをカバンから次から次に出して、そのたびにお姉さんは、憎々しげな顔つき手つきで、それを脇にあるごみ箱みたいなところに叩き込んでいく。もちろん没収。立命館大学って書いてある今では絶版のライターも捨てられてしまった。この一件で、日中友好にひびが入らないことを祈ります。だから飛行機は嫌いだ。
 
 飛行機もしっかり遅れて、北京についたころには夜中。雨もふってホテルまでの道中はまんまフェリーニのローマ