元気の出る「個別の教育(支援・移行)計画」

marumo552009-10-20

 GOOGLEで「対人援助学会」と入力してください。11月7日の「第一回の対人援助学会」のスケジュールや参加方法がみられます。
まだポスターセッションの申し込みも可能ですので、是非、ふるって応募ください。
 
 学会のホームページにもありますが、わたくしも企画・司会をする「シンポジウム2」(11月7日 15時10分から16:40分)のお知らせを改めてここで。

タイトル 「元気の出る『個別の教育・支援・移行』プラン」

企画 望月昭・朝野浩: 司会:望月昭(立命館大学
●話題提供者:
朝野 浩(立命館大学) 「個別包括支援プラン」はどのように活かすか
桑園英俊(桑の実工房) 学校・福祉・企業を結ぶプラットフォームの実現へ
居内 学(京都市)   京都市の障害者就労支援

 障害のある生徒(や成人)の継続的支援は、様々な地域セクターの連携によって始めて実現します。その連携のひとつの手段として、学校や福祉施設では現在「個別の教育(支援)プラン」等の名称を持つ「書類」を作成していますが、継続的支援のための情報システムとして充分に機能しているとは言い難い部分もあります。
 「個別の教育(支援)プラン」とは、本来、個人のある時点での能力や不足を示す「通信簿」ではなく、それまでにどのような支援によって「できる」が実現してきたか、そして「何があれば」さらなる「できる」が可能なのかを示す、積極的なポートフォリオであるはずです。
 当シンポジウムでは、「個別の教育(支援)プラン」の作成と情報が、就学中も就労中も継続的に引き継がれ、当事者のキャリア・アップを支え続けるシステムとして機能していくための方法について、学校、福祉、行政の各セクターから、これまでの状況や現在行われている新しい試みについて話題提供をしてもらいます。
 ともすると、セクター間(ときとしてセクター内でも)の移行に際して、援助者が変わるたびに、当事者の「できる」ための支援がゼロ・スタートしてしまう、そんな現状をどう改善していけるのか。
 一方、「個別の教育(支援)プラン」をセクター間の情報移行システムとして考えた場合、「『障害』があるがゆえに、個人の情報を第三者が取り扱うということは適当なことなのか」という課題があります。言うまでもなく、ポートフォリオとは当事者が「著作権」(オーサーシップ)を持つものであり、またその管理も使用も当事者にゆだねられるべきものです。障害の軽重にかかわらず、こうした権利問題を理念のみでなく、現実的な運用方法においても担保しつつ、当事者も援助者も「元気が出る」、そうした実践方法について考えていきたいと思います。


 写真の「対人援助学キーワード集」、学会当日も割引販売する予定。