献血行動

 R-GIROのRAのI氏と研究打ち合わせ(と一昨日のプレゼンの愚痴)を2時間ほどした後、保健センター前に献血車が2台営業中。ふと(この忙しいのに)雨宿りと息抜きを兼ねた「利他行動」に逃避的に列に加わる。
 受付で「暗唱番号」を問われるが、まったく覚えてないというと、「あてずっぽうで良いから4ケタの数を言ってください」というので、2種類、思いついた番号を言うもハズレ。姓名と生年月日で本人証明完了。
 「ずいぶん長い間、献血してませんね。」「すいません」と書類をみると、最後から5年経っている。(あとでこのブログをみたら2006年の12月であった)
 息抜きと雨宿りのつもりだったので30分くらいの予想だったが、結局1時間半を費やすことになってしまった。400CC抜くだけなら10分もかからないんだから、書類作成を入れても本来予測のとおり30分前後で終了できるはず?
 今回は、「利他行動」とか「他立的自律」とか、あてもない議論をI氏とした後だったので、よけいに色々この献血行動っていったいなんだろうと長い待ち時間の間に考える。となれば、当然、周囲の参加者のひとたちの事が気になる。
 男女比は五分五分。前に並んだのは30代後半の男性教員らしく人(授業の出席カードを一枚一枚読んでいたので、たぶんそうです。老けたTAかもしらないけど)。情報だだ洩れなんで、わかっちゃったんだけど、献血8回目と。ちなみに私の場合、記録では今回で3回目(本当はもっとやっているんだけどコンピュータ情報管理が始まってからゼロスタートのカウントなので、車の免許証失効のあとの運転歴ゼロスタートと同様で悔しい)。そのセンセイの前は学部学生とおぼしき女性(最近の表現でいえば女子か)で、今回は昨日に引き続いて2度目の献血。ってできるわけないですけど、昨日はヘモグロビン数不足で出直し。診察担当の老医師が「ああ、昨日も来てたんですね。あれからなんか対策してきたの? ほうれん草とか食べてきた?」に対して、「睡眠時間を充分にとって、ジュースを飲んできました」って回答に、老医師「あ、それは逆効果。水分とっちゃうとますます血が薄くなっちゃうんだよ」って、昨日、教えればいいのに。その女子、かなり長い間、列に並んでいたのに、そのまま雨の中をとぼとぼ退却。また来年ね。
 やっと待望のとりあえずは400gの血抜きダイエットになって、そのときの看護師さんとの会話。
「血液は不足気味なんですか?O型とか。」「あ、全然そんなことありません」(ちぇ、利他がいのない回答)。
「今日、一日でどれくらい献血した人いるんですか」「いま、あそこで並んでいる人を入れて60人ってとこかしらね」って、「結構、みんなやるんですねえ」と感心してたら、「震災後は、もうたくさんの人がきて大変だったんですよ」って、へえ、そうなんだ。
 ところで、バスの外で、その車体に沿って並んでいる椅子にすわっているとき、なんか非常に熱い空気を背中に感じたので「ちょっと熱いす」っていったら、係の女性スタッフが「あ、そこから熱気が出るんです、ごめんなさい、椅子をずらして座ってください」って、げ、もしかしたらこの振動と音は排気ガスだだ漏れ?の前に並ばされているんすか? って、聞いたら、「これはエンジンじゃなくて、中の装置をモーターでまわしている音ですよ。だからクリーン」って。へえ、「え、じゃこれはバッテリーで動力を回してんすか」「そうなのよ」「でもエンジンみたいな音だし廃棄ガスくさくないですか?」
「いえ、モーターだけどエンジンじゃないですよ」って、へええ、それにしてもいかにもディーゼル的な振動だな、といぶかしく思っておったのですが、後で、これは、かちかち山の性悪ウサギとお人好し狸の会話であったことが判明。
バス移動のためのエンジンとは別に、電力供給のための別のディーゼルがしっかり回ってたんですよね。バッテリーで装置動かすんだったらモーター回す必要ないもんな。赤十字の人、ちゃんと説明してくださいね。
 しっかし、また改めて思うんだけど、この献血行動という利他行動の発生している献血車の中の状況というのは、なんか不思議だな。何かふと最近似たような場面があったように思えたんだけど、ウィークデイの午後のメガネやさんで、老眼鏡の新しいのをメガネ屋さんの口ぐるまに乗せられながら買っちゃう孤独の高齢者(である私)の図。これは用もないのに、病院の待合室に行きたがる老人になりかけてんだろうか。