バリフリ(その8)と泣き止まない赤ん坊

 バリフリの資料(12BF08)をWEB-CTにアップしました。


 最近、飛行機の中で泣き止まぬ赤ん坊の母親と航空会社に「意見」した漫画家さんが、至るところで炎上しているようですね(だいぶもう古い話題)。

 その御本人が書いているけど(PHP Biz Online 11月19日発信)、
 
「・・・・『もうやだ、降りる、飛び降りる!』私は、着陸準備中の機内を、出口に向かって走り始めた。その途中で、子供とお母さんにはっきりいった。・・・・」
 
 この部分、ほんの一部のみの抜粋です。最終的には「再生JALがんばれ」風な結びになっているようですけど、この場面、搭乗員の人たちは、すでにその赤ちゃんにも困ったな、というピンチのときにその上「飛び降りる」ってシートベルト着用の着陸準備フェーズに通路を走る新手の登場に困りはてたろうなあ。
 といった具合に、多くの人がこの漫画家の行為を非難しています。
 応用行動分析の授業でも「抱き癖」を継続維持する確立操作の話題として、「ええもう、うるさい!」という周囲の非難があるといった話をしました。そして、夜泣きで困ったお母さんが赤ん坊をおんぶして外へ出たら、近所のおばあさんが出てきていたので、「すいません。やかましくして」とお母さんが謝ったら、「だいじょうぶよ。この歳になったら、赤ちゃんの泣き声なんで『金の鈴』の音みたいなものよ」と声をかけてくれて、すっとお母さんの緊張もほぐれて赤ん坊も泣きやんだ、てな(だいぶ原作とは違ってきてると思いますが)逸話を紹介しました。
 そのでんで言っても、お母さんを非難してもしょうがないし、逆効果じゃないか、という話になるのですが。
 しかしながら、この漫画家の言い分(というか気持ち?)もちょっとはわかるな、というところがあって、でも、そんな事を書くと世間様を敵にまわすんじゃないか、と、最近、めっきり魂が弱っているので言及しないでいたのですが、はっきり肩を持つ人が同僚にいたので、書いちゃいます。
 同僚いわく、「最近の母親は、赤ん坊への対処の仕方が拙劣である。服にしたって、それじゃ不快だろうという格好を平気でしている」てなことから始まりまして(あ、そこですか)、やはり大人と子供とは行けるところが違うと認識すべき、といった(ここからは私のうっすら感じていた感想とまざっています)理由ですね。

 若いとき(われわれ世代に固有か)に、例えば「ホテルのダイニングとか、フレンチなどに、マナーを守れないで騒ぐような子供を連れてくるべきではない」ってな話が、自身が大人になりかけであるだけに、「なるほど、そうだよね」というふうに納得したものです。それから、いわゆる「消費者としてのクレームを自信を持って主張する」人って、なんかとても格好いいと思ったりしたものです。

 飛行機とレストランじゃ違うでしょうし、今回の漫画家さんの行為は、どう考えても、上手なクレームでもないけど、ちょっと「わかる」というのはそのへんです。

 「バリア」の門題でもあるかな?